【第1期/第2回レポート】「原体験はあるか?」ー宮城の桃源郷、丸森筆甫で、マイプランを磨くー

Photo by 中沢峻(みやぎ連携復興センター)
Photo by 中沢峻(みやぎ連携復興センター)

伊達ルネ塾第2回は、宮城県最南端の桃源郷・丸森筆甫地区で開催いたしました。当日は塾生のほか、一般聴講のかたも10名ほどいらっしゃり、白熱した雰囲気での、第2回目。

毎回、塾長のほかに、地域のメインゲスト講師、そしてケーススタディとして2人のゲストから、地域の活動について学んでいきながら、それぞれ毎回宿題のプランを持ち寄り、みんなでフィードバックするという伊達ルネ塾。

 

今回のメインゲスト講師は、山元町の障がい福祉サービス事業所工房地球村 田口ひろみ所長。

そして、ケーススタディ講師は、筆甫地区振興連絡協議会 の吉澤武志事務局長です。

筆甫地区(丸森町)。「伊達」のゆかりの、桃源郷。


筆神社。毎年11月23日は筆祭りが行われる。これも、住民有志で再建したとか。(Photo by 塾生まるこ)
筆神社。毎年11月23日は筆祭りが行われる。これも、住民有志で再建したとか。(Photo by 塾生まるこ)

毎回、塾生ゆかりの会場で塾を行う伊達ルネ塾。今回の会場は、丸森町筆甫地区。

 

宮城県の南端に位置し、 南西は福島県に隣接しています。 町の総面積は、273.34平方キロメートルで、宮城県の約3.85%と広く、町の北部を阿武隈川がながれ、その流域と支流一帯が平坦地を形成している一方、の阿武隈山脈の支脈で囲まれた盆地状の町であります。

 

そんな丸森のなかでも、さらに奥地にあるのが、筆甫地区。丸森町では、「町民が主役となり協働で創るまちづくり」の施策を推進するため、住民が主役となる住民自治組織「地区協議会」を8地区に設置して、もともと地区毎の公民館だった施設を「交流センター」として、活用しています。

 

各地区毎に、住民自治組織が活躍していますが、その中でも筆甫地区は、住民による活動が盛んで様々な取り組みが行われてきました。何より、「筆甫」という名前は、伊達藩が領土争いで得たはじめて(甫)の領土という説があり、「筆」を書類におろした、という由来があるとか。「伊達」ルネ塾の、聖地のような集落です!!!

 

今回はそんな、住民パワー高めかつ、歴史ある筆甫地区にあやかって、塾生たちがプランをもみ合います。さて、伊達ルネ塾第2回開塾です。

 

「あなたのビジョン・ミッションは?」


塾開始の塾長によるあいさつ。テーブルには、工房地球村の珈琲とアップルパイ
塾開始の塾長によるあいさつ。テーブルには、工房地球村の珈琲とアップルパイ

第二回目冒頭、尾野塾長からは、宿題のマイプランに関して、

 

”「うまくいく人は、「なぜそれをやるのか?」がはっきりしている」「原体験から来る揺るぎない使命感」がある、それを意識しながら、マイプランをもう一度、みつめてほしい"


塾生はそれぞれつくったプランの「原体験」をいかにしっかりもつかが大切というはなしをもらいました。さて、それぞれの塾生のプランは自分の「原体験」がしっかりとあるでしょうか。。

「地球村も地域の一員として、一に地域貢献、二に工賃アップ」(メインゲスト講師:地球村田口所長)


塾生に、熱心に語りかける田口ひろみ所長
塾生に、熱心に語りかける田口ひろみ所長

メイン講師の、工房地球村(山元町)田口所長からは、活動の経緯、そして今の取り組み、大切にしていることを伺いました。息子さんが生まれてから、山元町で住み始め、地球村で働きはじめたとのこと。

”はじのかきすてで、いっぱい失敗しながらきた。日々違和感を持ちながらこれでいいのか、とか、日々活動してきた。”

 

とおっしゃりながらも、工房地球村での活動の経緯。ロールモデルとしての前所長の存在。震災後の「いちごものがり」「カフェ地球村」といった事業立ち上げをパワフルにすすめてこられた、さまざまなお話をいただきました。

 

”地球村は、障がい者福祉施設とみられることが多いけど、障がいもったを利用者もスタッフも「一に地域貢献」これは、みんな共通している。障がいを持っていても、自分たちが地域一員として復興や、まちづくりに関わっているんだ。っていう感覚を強くもって活動しています。そして、「二に工賃アップ」これも、すごく大切。福祉と産業のコラボレーションが今後とても必要だと思う。”

「ダンコたる決意ってのができたよ...」(ケーススタディ:筆甫地区振興連事務局長:吉澤さん)

吉澤事務局長は、移住後の、筆甫小学校での講師時代ヤギをかっており、あだ名は「ヤギ先生」
吉澤事務局長は、移住後の、筆甫小学校での講師時代ヤギをかっており、あだ名は「ヤギ先生」

ケースススタディでは、筆甫地区振興連絡協議会の吉澤武志事務局長からの講演。タイでの地域づくりの経験を生かして、日本の中山間地で自分らしく 人間らしく生きたい」との想いの元、2004年から筆甫に移住し、2007年に現職に。(10年プレーヤー!!)

少子高齢化、過疎化、担い手、一人暮らし、高齢者世帯の増加、耕作放棄地、そして震災の影響など、様々な課題の中で、ヒトや社会への関係、自分への問い直し(意味があるのか)、等々、様々な壁にぶつかってきたといい、でもその壁を乗り越えるためには、

 

”自分自身のビジョン、ぶれない信念があると壁があってもそれを乗り越えられる「ダンコたる決意」。これを持ち続けてください”

と、スラムダンクの湘北対山王戦の試合前の一幕で安西先生がいった一言を引用して、お話くださいました。

あなたのプランに「原体験」はあるか。(マイプランへのフィードバックタイム!)

緊張しながらも、それぞれプランをプレゼンする塾生たち
緊張しながらも、それぞれプランをプレゼンする塾生たち

マイプランでは、「やまと海をつなげたい」「若い人が自分の想いを語れる場を」「食を中心とした支援を」などというプランを、形にするべく、より具体的に基礎的な・どんなふうに・なにを・どのように・だれに・どんなふうにを、何度も語るなかで、形にしていきます。一人6分で何度もプレゼンしていきます。

塾生からは、

何についてわかってないか、が少しクリアーになった感じでした
「プレゼンの後、いろんな人を紹介してもらい、インタビューにいってみたい。」
「ぶれない目標をもって、プランづくりをしていきたい」
といった声が。

講師陣だけでなく、一般聴講として地域内外からいらっしゃったNPOや、中間支援のスタッフさんたちからも具体的なアドバイスをそれぞれ、もらったようでした。

 

マイプランを語る塾生、真剣に聞く塾長
マイプランを語る塾生、真剣に聞く塾長

最後に塾長からは、

 

”まずはしゃべることが大事。どう言葉にしたいかわからないけれどもとりあえず言葉にしちゃう。テニスの壁打ちのように。これが大切。”

 

と一言。さて、塾生達のマイプランは、今後どんな進化を遂げていくのでしょうか。見逃せませんよ!次回は7/26日(土)@亘理で行います!

 

おまけ:交流会も住民パワー高め!


高齢化率40%の集落とは思えない、平均年齢低めの最後の一枚笑
高齢化率40%の集落とは思えない、平均年齢低めの最後の一枚笑

交流会からも、筆甫の若い方々や、おじちゃん(お酒ありがとうございました!)までどどどっと参加してくださり、盛り上がりました!!ありがとうございました!!


今回のお世話になりました、みなさまの活動はこちらから↓↓↓
■山元町 工房地球村

http://kobo-chikyumura.com/

■丸森町筆甫地区facebookページ
https://www.facebook.com/marumori.hippo